教室を移動することによって考えらる問題点
(1)生徒が落ちつかないのではないか
(2)生徒の把握ができないのではないか
(3)持ち物の処理
(4)学級への指導ができないのではないか
(5)小規模校ではうまくいくだろうが、大きな規模では無理ではないか
(6)戦後の教科教室型の失敗からやはり日本にはあわないのではないか
(7)教師の慣れや意識変革が難しいのではないか
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教科センター方式で心配されている点をどのように解決できるのか
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(1)生徒の落ちつきについて
移動を積極的にとらえ、気分転換や自主性の育成、交流の幅の拡大に有効であろう。
これまでの視察・調査の結果、教科ごとに違う席や移動での変化、ノーチチャイムなどの工夫との連携から自主性が育つ。異学年異学教生徒や教師との自然な・関わりから交流が深まる.視察をしたどの学校からも落ちつきがないという実態はみられなかった。むしろ施設や運営が生徒の自主性や交流を生み、明るく落ちつきがあり、周囲の学校に比べると不登校や問題行動が少ない状況である。
(2)生徒の把握は
個人個人によっていつも時間割が違うということはない。(個人個人によって教科が違う選択は現状もある)ただ、生徒に用事があるときに、いつもいるという場所がないので見つけにくいということはある。視察の成果として授業の最初に生徒を掌握をし、いない場合はすぐ連絡をとる方法をとっている学校がほとんどであった。(現在の多くの学校も同じ方法をとっている)また、研究室が点在しているために生徒と教師で自然な交流が保たれている。
(3)持ち物の処理はどうするか
第一の解決の方法は、施設面から生徒の動線を短くする.第二の解決の方法は、時間割を50分の常例から75分等に長くする.(長くするのは、調べる学習、観察学習、製作学習などをしていれは、50分では短すぎるという面がある)第三の解決としては生徒が2時間分の持ち物をもって行くなどして工夫をする。
(4)学級への指導は
生徒の居場所としてのホームベースを作ることが必要。ここを中心にして学級担任が指導できる.しかし、クラスルームという発想では、現実、A組の生徒の間度はすべて担任の大任という実態であるが、教科センターやホームベースの採用で全教師で関わるという体制に変わる。(視察の結果、そうなっていた)
(5)大規模ではできないのでは
主に移動が困難なために生じた心配事であろう。これは、動線を単線にせず複線とする、移動の幅を広くする、時間制の工夫をするなどで解決ができる。それ以上に、聖徒町統合中では500人規模の学校が想定されていることから、国辞、社会、数学、理科、英語は3〜5人が想定される。
TTや授業の進め方の協力、生徒の興味関心に別に授業を組み替えやすいなどの利点が大きい。
1000人くらいになれは、学年単位で教科センター方式をとる場合も考えられる。
(6)戦後の教科教室の失敗をどう考えるか
当時教室が不足だったため利用率を高めるのが主であったため、そこには教科独特の施設・設備を備えるということは無理であった。また、移動について大学と同じだといわれるが、大学の一般的な移動は移動先がそれに合う作りにはなっていない、教室移動型である。
(7)教師の意識改革をどうするか
一斉画一教育は生徒の自主性を育てることにはならない、その解決は個 別化を図り、個性に合った、個性を伸長する教育をすることが大事である。このことを具体的な授業場面や具体的な生活場面で原則に立ち戻って考え行動し、研修を行う.先進地の視察からこれまでの意識を変える。などが考えられる。
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